陰圧式勃起補助具とは、ペニスを挿入した容器内を陰圧にすることで陰茎内に血液を送り込み、勃起を補助する医療機器です。
ED治療というと、バイアグラをはじめとする治療薬の内服をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
確かに最も多い治療法は内服薬の処方なのですが、昨今では薬を服用しない気軽な治療法も登場しています。
今回は、薬の服用に抵抗がある方や服用しても効果が出なかった方、さらに他に飲んでいる薬との兼ね合いで薬の服用が出来ない方にもおすすめできる陰圧式勃起補助具について解説します。
目次
陰圧式勃起補助具とは
陰圧式勃起補助具は、ペニスに空気圧(陰圧)の力で血液を送り込むことで勃起を補助する医療機器です。
そもそも勃起とは、性的興奮などによってペニスの血管が拡張し、血液がペニスの海綿体に流れ込み海綿体が硬くなる状態のこと。
そしてペニスの硬さは、ペニス内の血流による血管の圧力によって決まります。
ペニスに多くの血液を送り込んで維持することが、性交が可能な勃起状態を実現するために必要なことなのです。
陰圧式勃起補助具は、筒状のプラスチック容器の中にペニスを挿入しポンプで内部を陰圧にすることで、ペニスに血液を送り込んで勃起させます。
そして、送り込まれた血液をペニスの根元に巻いたゴムバンドによって維持し、勃起を持続させます。
厚生労働省から管理医療機器として認可を受けていますので、安心して使用することができます。
器具の組み立てや操作になれてしまえば、気軽に取り組める治療法と言えます。
なぜED(勃起不全)は治療する必要があるのか
EDを放置しておくと、性行為に失敗するなどして精神的なダメージを受け、男性としての自信を喪失してしまう可能性があります。
また、EDによりうつ病の発症リスクが2倍から3倍にまで上昇する他、認知症や前立腺がんの発症率も上昇するといわれています。
さらに、心筋梗塞などの血管の病気の前兆として、EDがまず発症するということがわかっております。
EDくらいと甘く見ず、早めに医療機関を受診して治療に取り掛かることが重要です。
陰圧式勃起補助具がおすすめの人
陰圧式勃起補助具は薬なしで治療できますので、薬の服用に抵抗のある方や、他に服用している薬との飲み合わせでバイアグラなどの内服薬を服用できない方におすすめです。
また、EDは大きく分けて血管の疾患が原因となっているものと生活習慣やストレスなどによる心因性のものとがあり、内服薬が必ず原因に合って効果を発揮するとは限りません。
既にEDの治療を受けて薬を服用している方でも、効果が見られない場合には、EDの原因を問わない陰圧式勃起補助具による治療がおすすめです。
EDを放置しておくと、性行為の失敗から精神的なダメージを受け
うつ病の発症リスクが2倍から3倍にまで上昇する他、認知症や前立腺がん、さらには心筋梗塞といった重大な疾患のリスクも上昇するといわれています。
これらの疾患のリスクを低減したい方にも、副作用の心配がある内服薬に代わる治療法としておすすめできます。
陰圧式勃起補助具のメリット
薬を服用しない陰圧式勃起補助具には、いくつものメリットがあります。
気軽に使用できて高確率で性交を可能にするのが、陰圧式勃起補助具の大きなメリットとも言えます。
内服薬の飲み合わせや副作用が気になる方にとっては、嬉しい選択肢になることでしょう。
使用することで得られるメリットを解説します。
気軽に使えて即効性がある
薬を服用しないため、飲み合わせを考慮する必要がありません。
構造や操作方法が単純でEDの原因に関係なく効果を発揮するため、生活習慣に合わせて使用が可能です。
多くの男性に気軽に利用してもらうことが可能です。
また、容器内を陰圧にすることですぐに血液を送り込むので、装着から1~2分で勃起が完了します。
重い副作用がない
陰圧式勃起補助具は物理的に勃起を誘発するため、重い副作用がありません。
ED薬の内服で副作用に悩まされていた人でも安心して利用することができます。
また内服薬で効果が実感できなかった人でも、陰圧式勃起補助具を併用することで、内服薬との相乗効果が期待できます。
前立腺がん切除術後のリハビリに適している
前立腺がんは術後にEDになってしまう可能性が高く、陰茎リハビリテーションが推奨されています。
状況に合わせて最適なリハビリ法がありますが、陰圧式勃起補助具の使用が推奨される場合もあります。
陰圧式勃起補助具のデメリット
一方で、陰圧式勃起補助具にはデメリットもあります。
メリットも多い陰圧式勃起補助具ですが、使用する際は、デメリットとうまく付き合っていくことが大切です。
ご自身はもちろんのこと、パートナーと話し合って、一緒に理解を深めておきましょう。
不快感や痛みを伴う
陰圧式勃起補助具はゴムバンドによってペニスの根元を締め付けて勃起を維持するため、
ゴムバンドの装着による不快感や、圧迫による痛みが生じる場合があります。
性交の満足度の低下
根元で締め付けていることによりペニス内の血流が滞るため、通常の勃起に比べてペニスの体温が低下するケースがあります。
また、性交を中断して器具を装着し勃起を完了させる必要があるため、行為中の雰囲気が壊れがちです。
これらの点により、ご自身もパートナーも性交の満足度が低下してしまう可能性があります。
ただ、EDが原因で性行為が達成できないことに比べると勃起を維持できることはパートナーにとっても喜ばしいことです。
パートナーと共に、使用することで起こりえる事項について理解しておくことで満足度の低下は回避可能です。
軽度の副作用はある
陰圧式勃起補助具の使用で副作用が起こる可能性もあります。
・ペニスの痛みや痺れ
・皮下出血
・射精障害
・陰嚢吸引
ただし、内服薬を使用したED治療の場合にはほてり、鼻づまり、頭痛、動悸、消化不良、腹痛、視覚症状等の副作用に悩まされるケースも。
陰圧式勃起補助具による副作用は、軽度のものが多く、内服薬による副作用に比べて心配が少ないと言えます。
体質的に使用できない人もいる
出血性素因、白血病、多発性骨髄腫、鎌状赤血球貧血の方は、陰圧式勃起補助具の使用を禁止されています。
また、ペニスの近くに神経障害のある方や、アルコール依存症、薬物依存症の方は、
ゴムバンドの締め付けによる痛みに鈍感なため、締めすぎてしまう危険性があり注意が必要です。
陰圧式勃起補助具はED治療以外の効果もある
陰圧式勃起補助具を使用することで、EDの改善だけではなく、さまざまな健康への効果が期待できます。
EDはうつ病、認知症、前立腺がんの発症リスクを上昇させますので、陰圧式勃起補助具の使用によってこれらの疾患の発症リスクを低減させることができます。
また、ペニスの勃起で血流が改善されることにより、心臓や脳の疾患や動脈硬化の予防、血管の若返り(アンチエイジング)、不妊治療への効果も期待できます。
神田西口クリニックのED治療
神田西口クリニックは男性のためのクリニック。
受付スタッフ、看護師、医師すべて男性です。
ED治療については、さまざまな情報が溢れているからこそ不安も大きいと思います。
なのでまずは些細なお悩みも、ぜひお気軽にご相談ください。
一人ひとりの症状に寄り添い、オーダーメイドの処置処方を行います。
陰圧式勃起補助具の料金
本体1台と専用ローション(Flux)1本のセットで 110,000円(税込)
専用ローション(Flux)には男性ホルモン(テストステロン)上昇の効果も。
合わせて利用することで筋肉増強効果や、集中力ややる気の向上、性欲改善等の効果も期待できます。
陰圧式勃起補助具についてのよくある質問
陰圧式勃起補助具でEDは完治しますか?
2ヶ月間ほど継続使用することで、陰圧式勃起補助具を使わずに勃起できるようになるといわれています。
使用時のローションはどんなものがおすすめですか?
専用のローション「Flux」があります。
独自の配合成分によって、肌の活性や血流の改善、さらには男性ホルモンを高める効果が期待できます。容器やゴムバンドを劣化させにくいものにもなっているので、必須と言っていいほど、非常におすすめです。
陰圧式勃起補助具の使用は継続が必要ですか?
1日15分以内、2ヶ月間の継続使用が推奨されています。短期間で使用を辞めてしまうと、EDが完治する確率は低くなります。
EDが改善した場合は使用を辞めても構いませんが、継続使用することで、ペニスのトレーニング、健康維持などに効果を発揮します。さらに、陰茎肥大も期待できます。
ED治療の新たな選択肢
今や、軽度のものを含めると3人に1人がEDになっているといわれています。
高齢者人口の増加や生活習慣病の多様化、社会的ストレスの増大などにより、患者数が実際
引用:一般社団法人 日本臨床内科医会
に増えていると推測されます。近年、効果的な飲み薬が登場し ‘治せる病気’ になったことや、ED治療に
よるさまざまな波及効果が明らかになったことなども、EDがクローズアップされている理由といえます。なお、国内のED患者数は推計1,130万人、40歳以上の男性の3人に1人が該当するといわれています。
男性にとってはショッキングな症状ですが、決して珍しくなくなってきています。
EDそのものの症状を改善させることもとても大切ですが、EDを放置しておくと、うつ病や認知症、前立腺がん、心筋梗塞といった重大な疾患の発症リスクを上昇させます。
EDくらいと甘く見ず、早期に医療機関を受診することが大切です。
ED治療では内服薬が非常に高い効果を発揮しますが、飲み合わせの関係で服用できない方や、副作用が心配な方、そして内服薬が効果を発揮しなかった方もいらっしゃることでしょう。
そんな時、薬要らずで気軽に取り組める治療法として、陰圧式勃起補助具を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
是非、医療機関にご相談ください。
監修者

神田西口クリニック院長 板東 大晃
東京都内の複数クリニックにて
男性医療を多数経験し2019年に
男性専門の神田西口クリニックを開設。
診療実績150,000人以上。
(2014年4月〜2021年12月)
すべての患者様に真摯に向き合ってきた経験と豊富な知識があります。
神田西口クリニックは、悩みを抱えている皆様の一人一人の状況に合わせた適切な解決策を提案します。
男を上げて、顔を上げて、たった一度の人生を謳歌していきましょう!