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男性不妊とは。原因や検査、治療や予防方法について医師が解説します。

男性不妊とは。原因や検査、治療や予防方法について医師が解説します。

国内では、6組中1組の夫婦が不妊に悩んでいるとされています。
令和4年の4月から不妊治療が保険適応となることがさまざまなメディアで取り上げられ、現在不妊問題で悩む人が多いことを知った方もいるでしょう。

古くからのイメージにより、不妊症といえばほとんどが女性が原因のものと思われている方も多いですが、実は不妊の半数は男性にも関係があります
男性不妊は、ほとんどは心当たりや自覚症状がないことが多く、検査を受けてみてショックを受ける方も多くいらっしゃいます。

こちらの記事では男性不妊の原因や検査、治療方法や予防方法についてご紹介します。

参考:我が国における男性不妊に対する検査・治療に関する調査研究

男性不妊とは

不妊とは、妊娠を望んでいる適齢期の夫婦が、避妊せずに性交を行っているのにかかわらず、一定の期間(一般的に1年以上を指す)妊娠しないこと。
男性不妊とは、男性側に不妊の原因があることを指します。

不妊には、男性が原因の場合と、女性が原因の場合、そしてどちらにも原因がある場合の3パターンあります。
内、男性に原因がある・関与している割合は48%にのぼるほど。
不妊といえば女性に原因があるというイメージが根強かったですが、不妊の研究が進み具体的に数値化されていく中で、近年はそのイメージも徐々に払拭されてきているのです。

男性不妊の原因

男性不妊の原因

男性不妊の原因としては、下記の3つが挙げられます。

造精機能障害

造精機能障害とは、精子を生み出す機能に問題があり、精液内の精子の数が減り無精子症や乏精子症を起こした状態、もしくは精子の運動率が低下し精子無力症を起こした状態のこと。
精液内に精子が見当たらない場合を無精子症といい、精子の数が1ml中1,600万未満の場合を乏精子症といいます。

そして、動いている精子が全体の40%未満、もしくは活発な前進がみられる精子が25%未満の場合を精子無力症といいます。
男性不妊の約80%を占めるのが、この造精機能障害です。

造精機能障害は半数が原因不明(特発性造精機能障害と呼びます)で、約35%が精索静脈瘤が原因。
その他にも染色体・遺伝子異常、抗がん剤などの薬剤、停留精巣、性腺機能低下症などが原因の場合もあります。

精路通過障害

精子が通る道筋に異常が生じている状態を、精路通過障害と呼びます。
精液の通路が障害されているだけで、射精はできるという場合が多く、患者さん自信は無自覚であることがほとんど。

精巣上体炎や精管結紮、鼠径ヘルニア手術などの後遺症によって生じる他、先天性精管欠損や、射精管・精囊(せいのう)の異常なども精路通過障害の原因となります。

性機能障害

男性が性交時に射精に至るには、下記のような過程が必要です。

  1. 性欲が湧く
  2. 勃起する、勃起状態を維持する
  3. オルガニズムに達し、射精する

性機能障害とは、勃起障害(ED)や射精障害によって、上記の過程を辿ることができず射精に至らないものをいいます。
ストレスや性交に対するトラウマなどの心理的な問題の他、糖尿病やうつ病などの病気が原因の場合もあります。

男性不妊の検査方法

男性不妊を調べるための検査は下記の通りです。

検査内容目的

精液検査精子の数や運動率を調べる目的で行う
性病検査の中で最も重要で基本的な検査
採血検査

生殖機能に関係するホルモンや、遺伝子・染色体などの異常を調べる目的で行う
超音波検査

精巣内部の状態を診るために行う
精巣の石灰化や精索静脈瘤、血液のうっ滞がないかなどを調べる
尿検査(性病検査)

性病に感染していないか調べる目的で行う

これらの検査を行った上で病気などが判明した場合は、その病気に合わせて他の検査も必要となることがあります。

男性不妊の治療法

男性不妊の治療法

男性不妊の治療方法は、原因となる疾患の治療と、人工的に妊娠に繋げる治療に大きく分けられます。
不妊の原因が治療可能な疾患である場合は、その原因を治療することで妊娠できることも。
疾患の治療は薬の内服によって行われる内科的治療と、手術を行う外科的治療があり、疾患によって必要となる治療はそれぞれ異なります。

また男性不妊の中には生活習慣に影響を受けているものもあります。
中でも過度な飲酒・ストレス・喫煙は、不妊に悪影響を与える因子の代表です。
これらの生活習慣を改善することで、不妊が改善する可能性も。

そして、疾患の治療を行っても妊娠しない場合や、改善が難しい疾患などの場合には、精巣内から直接精子を採取し、人工授精や体外授精などの「妊娠のための治療」を行う必要が出てきます。

男性不妊の予防法

男性不妊の予防法

男性不妊の多くの割合を占める造精機能障害は、生活習慣に大きな影響を受けているとされています。悪影響となる具体的な生活習慣は下記の通りです。

  • 炭水化物や脂質の摂りすぎ
  • 食品の焦げ付きを食べる(焼き魚などの焦げ)
  • 喫煙(加熱式タバコも含めて)
  • 過度な飲酒
  • 睡眠不足
  • 運動不足
  • デスクワークが多い(座っている時間が長い)
  • 頻繁にサウナに行く
  • ノートパソコンをよく太ももに乗せている
  • 禁欲している

男性不妊の予防を目指すなら、まずこれらの生活習慣の改善を行いましょう。
基本的に、不健康な生活は不妊に繋がっています。
精子は精巣という臓器によって作られるわけですから、体の調子が良くなければ生産性も良くなりません。

生活習慣を整え、健康的な体作りをすることが不妊予防に繋がるのです。
また、精子は33〜34℃の温度の中で作られるものであり、それよりも精巣の温度が上昇してしまうと作られにくくなるとされています。

座り仕事が多い方や、サウナに良く行く方、ノートパソコンを太ももに乗せて仕事をする方などは、性器周辺に熱がこもりやすくなるため、注意が必要です。

神田西口クリニックの不妊治療

当院では不妊治療は行っていませんが、精液検査と精子活性化薬の提供を行っております。
検査の結果、精液の基準値が低い際には生活指導するとともに、抗酸化剤・亜鉛・漢方薬などの内服や陰嚢の冷却シートの使用を推奨しております。

しかし、造精には遺伝的要素もあるため、それらで改善しない場合には専門施設へ紹介させていただきます。

神田西口クリニックは男性のためのクリニック
受付スタッフ、看護師、医師すべて男性です。
男性特有疾患については、さまざまな情報が溢れているからこそ不安も大きいと思います。

なのでまずは些細なお悩みも、ぜひお気軽にご相談ください。
一人ひとりの症状に寄り添い、オーダーメイドの処置処方を行います。

精液検査の料金

検査料金

19,800円(初回診察代含む)

治療薬

  • 抗酸化薬(1ヶ月分) 10,900円
  • 亜鉛製剤(1ヶ月分)   3,900円
  • 漢方薬(1ヶ月分)       2,800円

男性不妊についてのよくある質問

男性不妊の検査には、精液検査・血液検査・超音波検査・尿検査があります。
血液検査以外の検査は特に痛みはありません。
血液検査も、健康診断の時と方法は同じのため、それほど痛みは強くないでしょう。

男性不妊の治療に痛みがあるかどうかに関しては、疾患や治療方法によって異なります。
内服薬で治療を行う場合は痛みはありませんが、手術などの外科的治療には痛みを伴います。

男性不妊が自然治癒するかどうかは、不妊の原因によって異なります。

疾患によって不妊になっている場合は、基本的に自然治癒はしません。
疾患の治療を行わなければ不妊は改善しないのです。

対して心理的要因による勃起障害などでは、ストレスの原因と距離をおいたり、心配事が解消することで不妊が改善するケースもあります。

男性不妊の原因が疾患ではなく日々の生活にある場合は、生活習慣の見直しによって不妊が改善することもあります。
生活習慣が生殖器に与える影響は大きいため、不妊の原因が生活習慣にあることは珍しくありません。

健康的な生活を送ることは、不妊改善に良い効果をもたらします。

男性不妊の原因にもよりますが、男性ホルモンの低下が原因で不妊につながっている場合は、放置すると中年以降「男性更年期障害」に繋がる可能性があります。

男性更年期障害の詳細はこちら

また、糖尿病などが原因で不妊となっている場合は、放置すれば当然病状の悪化を招き、様々な合併症に繋がってしまうこともあります。

男性不妊は珍しくない

今回は男性不妊の原因や検査、治療や予防方法などについてご説明しました。
男性が関係する不妊は、不妊症全体の約半数を占めます。

しかし自覚症状がない場合が多いことから、検査するまで自身に不妊の原因があると思っていない男性が多いのが現状です。
夫婦で避妊なしで性交をしているのに妊娠しない場合には、女性だけに不妊治療を任せるのではなく、男性も「もしかしたら自分に原因があるかも」と考え、主体的に検査や治療を受けることをおすすめします。

監修者

神田西口クリニック院長 鈴木 鑑

2003年東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業。
2014年都内某クリニックにて性感染症診療に従事。
10万人以上の性感染症患者さんの悩みに寄り添い解決してきた実績がある。
2023年神田西口クリニックの院長に就任。

所属学会・資格

  • 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
  • テストステロン治療認定医
  • 日本性感染症学会
  • 日本感染症学会
  • 日本化学療法学会
  • 日本メンズヘルス医学会