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トリコモナス感染症とは?男性の症状や原因、治し方や薬について医師が解説

トリコモナス感染症とは?男性の症状や原因、治し方や薬について医師が解説

トリコモナス(トリコモナス感染症)は、世界で最も感染者が多い性感染症です。
2016年にはWHO(世界保健機構)より、世界中で年間1億5,600万人もの方がトリコモナスを発症したというデータが公表されました。

日本ではトリコモナスは患者数把握の調査対象にはなっていないので、詳しい患者数は把握されていません。
しかしやはり患者数は多いと推察され、その数は年間数万人〜数百万人にのぼると言われています。

こちらの記事では、そんなトリコモナスの症状や原因、治療方法や薬などについてご紹介します。

トリコモナスとは

トリコモナスとは

トリコモナス(トリコモナス感染症)とは、腟トリコモナス(Trichomonas vaginalis)原虫という単細胞の微生物によって引き起こされる性器の感染症のことです。
膣トリコモナス原虫は、人をはじめとした脊椎動物に寄生して生息しています。

トリコモナスは若い人から高齢の人まで幅広く感染者がおり、男性よりも女性が感染しやすいのが特徴です。
妊娠可能な年齢の女性のうち、約20%がトリコモナスであると言われているほど、女性に多く蔓延しています。
また、そのうち20〜50%が無症状であると言われており、感染していることを自覚していない女性がたくさんいます。

男性の場合は、感染しても無症状の場合が多いです。
ですが、中には尿道の違和感など尿道炎を起こすケースも。
また、トリコモナスは淋病やクラミジアなどの他の性感染症と、同時に感染している場合も多くみられます。

男性のトリコモナスの症状

男性のトリコモナスの症状

男性がトリコモナスになり、尿道炎を起こすと以下の症状が出ます。

  • 尿道のかゆみや痛み
  • 排尿時の違和感(ムズムズ感・不快感)や痛み
  • 尿道から透明〜白色の泡状(もしくは膿様)の分泌物が少量出る
  • 早朝は尿が出にくい、または頻尿

潜伏期間(感染してから症状を発症するまでの期間)は10日前後です。

男性は感染しても50%以上の人が無症状だとされています。
症状が出たとしても、上記まで至らずに尿道の軽い違和感程度で済んでしまう場合も多いです。

稀に炎症が広がり、精巣上体炎や前立腺炎を引き起こすことがあります。一方で、トリコモナスは本来、前立腺や精嚢に棲息していることも多いと言われております。

男性のトリコモナスの原因

男性のトリコモナスの原因

男性がトリコモナスになるのは、主に性行為(セックス)が原因です。
膣トリコモナス原虫は、女性では尿道や膣・子宮頸管(子宮の入り口)に、男性では尿道や精巣・前立腺に寄生します。

感染している相手とセックスをして、性器粘膜同士が接触したり、膣分泌物や精液が性器に触れることで感染するのです。

性行為以外からも感染する

トリコモナスが世界的に患者数が多い理由の一つは、その感染のしやすさにあります。
実はトリコモナスは、トイレの便座、下着、タオル、浴槽などを共有することでも感染する可能性があるのです。
そのため、性行為の経験がない人や幼児でも感染するケースが稀にみられます。

日本では公衆の衛生化が進み、トイレや浴槽などで感染する人は少なくなってきました。
しかし、同じタオルなどを共有して感染する可能性は十分にあるため、注意が必要です。

トリコモナスの検査

男性のトリコモナスの検査は、尿検査(培養検査)で行います。
症状が出る前でも、感染機会(セックス)のあった翌日から検査が可能です。
結果が出るまでに1週間程度かかります。

トリコモナスは性質上、尿検査をしても検出されないことがあります。
検査精度を上げるため、2時間排尿していない状態で受診し検査するのがおすすめです。

トリコモナスの治療

男性のトリコモナスの治療は、抗原虫薬の内服治療です。
1日2回の内服を10日間続けます。
抗原虫薬はアルコールとの飲み合わせが非常に悪く、内服中は禁酒することになりますのでご注意ください。

もし内服中に飲酒をすると、吐き気やおう吐、頭痛、動悸などの悪酔いに似た症状が出ます。
また、トリコモナスはパートナーとのピンポン感染(お互いに感染させ合ってしまうこと)が起こりやすいとされています。

治療はパートナーと一緒に、同時に受けましょう。
もちろん治癒するまで性行為は避ける必要があります。

トリコモナスの予防方法

トリコモナスを予防するためには、以下のことを守りましょう。

  • 性行為の際にはコンドームを装着する
  • 不特定多数の人と性行為をしない
  • トリコモナスの症状が出ている相手とは性行為をしない
  • 性行為の後に排尿する

トリコモナスに限らず、性感染症の予防にはコンドームの使用はとても効果的です。
もちろん100%防げるという完全な方法ではありませんが、感染率をぐっと下げることができます。

またトリコモナスは、性行為の直後に排尿することで原虫が性器から流れ落ち、尿道への感染を予防できるとされています。

神田西口クリニックのトリコモナス治療

神田西口クリニックは男性のためのクリニック
受付スタッフ、看護師、医師すべて男性です。
トリコモナスについては、さまざまな情報が溢れているからこそ不安も大きいと思います。

なのでまずは些細なお悩みも、ぜひお気軽にご相談ください。
一人ひとりの症状に寄り添い、オーダーメイドの処置処方を行います。

トリコモナス治療・検査の料金

【検査】

尿検査 4,500円

【治療】

抗原虫薬の内服(10日分) 7,900円

抗原虫薬の単回高用量内服(1回分) 14,900円

トリコモナスについてのよくある質問

トリコモナスは専門(泌尿器科・性病科)の医療機関できちんと治療を受ければ完治します。
治療は抗原虫薬で行われ、男性の場合10日程度内服することが必要です。
内服治療中は飲酒禁止となりますので注意しましょう。

治療を途中で中断したり、飲み忘れなどで正しく内服できなかったりすると、原虫が生き残りトリコモナスが再発してしまう可能性があります。
薬は用法用量を守り、最後までしっかり内服しましょう。

また、トリコモナスはピンポン感染しやすく、治療後に無治療のパートナーと性行為をすると再度感染してしまう可能性があります。
治療はパートナーと一緒に、同時期に受けることが大切です。

トリコモナスは放っておいても、10日ほどで症状が徐々に消失していくことが多いです。
しかし症状がなくなっても治癒したわけではなく、原虫が密かに尿道などに寄生を続けている場合があります。
増殖した原虫が、尿道炎だけでなく精巣上体炎・前立腺炎を引き起こしてしまう可能性も。

精巣上体炎にまで悪化すると、将来無精子症を引き起こし不妊の原因となる場合もあるのです。
悪化せず無症状のままでも、他の人と性行為をすれば相手に感染させてしまうことになります。

「性器の症状で受診するのは恥ずかしい」
「医者に性器を見られたくない」

と受診を躊躇するのは当然ですが、トリコモナスは正しく治療を受ければ10日程度で治療終了する比較的治療が簡便な感染症です。

トリコモナスに感染しているかもと思ったら、放置せずに勇気を出して専門の医療機関に受診しましょう。

トリコモナスに使用される抗原虫薬は、国内では市販されていません。
ネットで購入できるところもありますが、正直あまりおすすめしません。
まず本当にトリコモナスかどうかは、検査をしてみないと判断できないものです。

他の性感染症でも似た症状を引き起こすものは多く、その場合抗原虫薬を使用しても症状は改善しません。
ネットで購入する薬の安全性を素人が見極めるのも難しいでしょう。
最悪症状を悪化させたり、強い副作用を招いてしまう可能性も考えられます。

トリコモナスをはじめとした性感染症は総じて、専門の医療機関できちんと治療を受けることが結果、完治までの最短距離となります。

トリコモナスを放置すると、10日ほどで徐々に症状が治るケースが多いです。
しかし症状がなくなっても治癒したわけではなく、原虫が密かに尿道などに寄生を続けている場合があります。

本人が治ったと安心している間に、原虫は少しずつ増幅し、感染場所を広げていくのです。
そして精巣上体炎や前立腺などの合併症に繋がってしまうことがあります。
合併症を引き起こさなくても、感染している状態には違いありません。

他の人と性行為をすれば、相手に感染させてしまう可能性も。
少しでも気になる症状や行為があったら、放置せずに医療機関を受診し検査と治療を受けましょう。

トリコモナスは治療可能な性病

今回はトリコモナスの症状や原因、治療方法や薬などについてご紹介しました。
トリコモナスは細菌やウイルスが原因となる他の性感染症と、症状は似ているのに使用する薬は全く異なります。

自己判断で市販薬などで対処するのは、症状の悪化や副作用を招いてしまう可能性があり危険です。
トリコモナスの検査や治療をご希望される方は、当院のようなメンズクリニックや泌尿器科・性病科への受診をおすすめします。
ピンポン感染を防ぐために、必ずパートナーと共に治療を受けましょう。

監修者

神田西口クリニック院長 鈴木 鑑

2003年東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業。
2014年都内某クリニックにて性感染症診療に従事。
10万人以上の性感染症患者さんの悩みに寄り添い解決してきた実績がある。
2023年神田西口クリニックの院長に就任。

所属学会・資格

  • 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
  • テストステロン治療認定医
  • 日本性感染症学会
  • 日本感染症学会
  • 日本化学療法学会
  • 日本メンズヘルス医学会