タンパク同化ホルモンは、男性ホルモンの男性化作用を弱めタンパク同化作用のみを強めたものです。タンパク同化作用とは、アミノ酸(タンパク質の原料)からタンパク質を合成することをいいます。
そして、筋肉はタンパク質でできているので、タンパク同化ホルモンを補充すると筋肉増強につながります。
目次
当院でのタンパク同化ホルモン補充
当院では、筋肉増強を主な目的としてタンパク同化ホルモンの補充を行っております。
お尻(臀部)の筋肉に注射します。
1週間空ければ、追加の注射は可能になります。
単独でも効果はありますが、筋肉増強男性ホルモンと併用するとよりいっそう筋肉増強しやすくなります。
男性ホルモンの副作用が気になる方は、このタンパク同化ホルモンのみの注射が良いかもしれません。
当院で採用しているタンパク同化ホルモンはRimobolan 100mg/mlというものになります。
これはドイツのBayer社の製品であり、成分名はメテノロンエナント酸エステルというものです。
海外医薬品専門の卸業者から入手しております。
この製剤そのものは日本では未承認ですが、かつて日本でもプリモボラン・デポー筋注100㎎というRimobolanと同薬のものがありました。
日本では骨粗鬆症、著しい消耗状態(慢性腎疾患、悪性腫瘍、手術後、外傷、熱傷)、再生不良性貧血による骨髄の消耗状態に対して保険適用でしたが、今は他にも良い薬があることと、肝機能障害のリスクがそれなりにあることから徐々に使用頻度が減り、現在では供給停止となっております。
海外のものであっても成分は同じもので安全性は日本と変わらず、下記の副作用(特に肝機能障害)に注意しながら定期的に注射していけます。
副作用
- 陰茎肥大
- 持続勃起症
- 吐き気、嘔吐
- 大量持続投与により精子の質の低下(男性不妊の原因になることもあります)
- 肝機能障害
- 多血症
- にきび増加
※いずれも症状が気になる場合には、当院までご相談ください。定期的な採血で副作用チェックもしていきます。
使用できない方
- 前立腺疾患の既往のある方(特に前立腺がんの方の男性ホルモン補充はできません)
- 心疾患、腎疾患の既往のある方
- がんの骨転移がある方
- スポーツ選手(プロ、アマ問わず) ※ドーピングの対象になります
- 妊婦
当院でのタンパク同化ホルモン補充の流れ
①WEB問診の「筋肉増強注射」の項目に回答する
WEB問診はこちらから
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②健康診断or人間ドックの結果があれば持参してご来院ください。
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③タンパク同化ホルモン補充をすることに問題がないかどうかの問診を行います。
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④タンパク同化ホルモンを筋肉に注射いたします。
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⑤お会計になります。
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⑥1~3週間ごとに再診していただき、追加の筋肉注射や副作用チェック採血を行います。
その他注意点
- 初めての方は、100㎎からお試しいただくことをオススメしております。
- タンパク同化ホルモンを大量に補充すると、精巣の機能が落ちる場合があります。そうなると、精子が作られにくくなり男性不妊の原因になりえます。継続してタンパク同化ホルモンを補充していく場合は、定期的に精巣を保護する性腺刺激ホルモンの補充が必要になります。また、精巣は男性ホルモンを分泌している臓器でもあり、タンパク同化ホルモンで精巣機能が低下すると、タンパク同化ホルモン補充を中止しても精巣から男性ホルモンの分泌が再開なされないことがあります。そうなるとうつ症状などが出ることもあるため、タンパク同化ホルモン補充を中止する場合には必ず医師にご相談ください。
- 定期的な副作用チェックの採血は、安全にタンパク同化ホルモンを注射するにあたり必須となりますのでご了承ください。
料金
- メテノロンエナント酸エステル
- リモボラン100㎎ 10,000円/回
- リモボラン200㎎ 17,500円/回
- リモボラン300㎎ 25,000円/回
血液検査 0円(上記料金に含まれます)
ただし、当院で定期的に男性ホルモン・タンパク同化ホルモン補充をされない場合は10,000円となります。
また、最初の1回だけ男性ホルモン・タンパク同化ホルモン補充をして、それ以降、当院で定期的に補充をされない場合は、3回目から10,000円となります。
例えば、「初回にエナルモン125㎎を注射+採血、2週間後に2回目の採血、その次の採血から料金発生」といったイメージです。
「当院で定期的に男性ホルモン・タンパク同化ホルモン補充をされない場合」とは、個人輸入で自己注射している方などを想定しております。
上記料金には診察代、消費税が含まれております。