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HIV・エイズとは?男性の症状や原因から検査と治療法を医師が解説

性感染症(性病)の中でも知名度の高いHIV・エイズ
HIVやエイズという言葉は耳にしたことがあっても、実際に身の回りで感染している人をあまり見かけないので、「自分も大丈夫だろう」と思ってしまうかもしれません。

しかし、過去HIVに感染した人は累計で37,000人を超えています。

  • 性行為のあとから口内炎や扁桃炎がある
  • 性行為をした相手がHIV陽性だった
  • もしかしたらHIVに感染したかもしれない

上記のような不安を抱えている人はいませんか?

この記事では、HIVに感染した場合の症状や検査、治療方法などについて解説します。
他の性病とは異なりHIV・エイズには予防法もあります。
決して他人事とは思わずに、正しい知識をつけましょう。 

HIVとは

HIVとは

HIV(Human Immunodeficiency Virus)とは、”ヒト免疫不全ウイルス”と呼ばれるものです。
人の体には、細菌やウイルスなどの病原体から身を守る免疫の働きをする、リンパ球という細胞が存在します。
HIVは、リンパ球の一つ、“CD4陽性細胞”に入り込み、平均2.2日かけて細胞を破壊します。

しかし、CD4陽性細胞は破壊されてもすぐに新しく作られます。
そのため、HIVに感染してもすぐに免疫の力は弱くならず、感染初期は自覚症状がほとんどありません。
したがって、検査を受けない限り、感染者自身もHIVに感染したことに気づかないことが多いのです。

感染していても特徴的な症状が出ていない人をHIV感染者といいます。

エイズとは

エイズ(AIDS:Acquired Immune Deficiency Syndrome)とは、“後天性免疫不全症候群”のことをいいます。
HIVに感染した人の体内では、数年から十数年かけて、ウイルスが徐々に増えていきます。
新しく作られるCD4陽性細胞より、破壊されるCD4陽性細胞の方が多くなっていき、免疫の働きが少しずつ低下していきます。

免疫力が低下すると、本来健康なときにはかかりにくい感染症(日和見感染症)や、悪性腫瘍などにかかります。
このような病気にかかった状態を、エイズといいます。

HIVと混同してしまいますが、HIVはウイルスの名前、エイズはHIVに感染してかかる病気と覚えましょう。

HIVの感染経路

HIVの感染経路

HIVは人の体液に含まれていますが、体の外に出てしまうと、すぐに死滅してしまう感染力が弱いウイルスです。
咳やくしゃみ、トイレやお風呂など、普段の生活の中で簡単に感染することはありません。

HIVは、体液の中でも血液や精液、膣分泌液に特に多く含まれています。
よってHIVの主な感染経路は、下記の3つになります。

性的感染

感染者との性行為によって、性器や肛門、口腔などの粘膜や傷口から感染します。
オーラルセックスも、精液や膣分泌液が口の中に入るので、感染のリスクが高まり注意が必要です。

国立感染症研究所によると、男性では同性間性的接触、女性では異性間性的接触が多いというデータがあります。

血液感染

感染者の血液が、傷口や粘膜に接触することで感染します。
違法薬物の回し打ちによる注射器具の共有、医療現場における針刺し事故、血液製剤の輸血や臓器移植などがあります。

血液製剤に関しては近年、HIVをはじめとした感染症の検査が必ず実施されていますので、血液製剤からの感染は極めて低くなっています。

母子感染

HIVに感染した女性が妊娠や出産をすると、生まれてくる赤ちゃんに感染してしまう可能性があります。
母乳でも感染することがあるので注意が必要です。

母子感染に関しては、予防薬の投与や母乳を与えないなど
予防方法はほぼ確立されており、先進国では症例がかなり減少しています。

HIVの症状

HIVの症状

HIVは、感染してもすぐに命に関わる状態になるわけではありません。
感染してから数年〜十数年かけて徐々に進行していくものです。

HIVは感染初期、無症候期、エイズ発症期の3期に分かれます。
この項ではHIVの症状を段階に分けて解説します。

感染初期

HIVに感染後の2〜6週間。体内では急速にウイルス量が増えていきます。
この時期は急性期とも呼ばれ、発熱や頭痛、喉の痛み、リンパ節の腫れなど、風邪に似た症状が現れます。

症状の現れかたは、人によってさまざまです。症状が強く出る人もいれば、全くの無症状という人もいます。
初期症状は、数日から10週間ほど続いたあと、治療をしなくても自然に軽快します。
気になる行為のあと、いつもより風邪症状が長引いている場合は、医療機関の受診を検討しましょう。

無症候期

感染初期の症状のあと、数年から約10年間は無症候期といいます。
HIVの抗体ができますが、自覚症状はありません。
そのため、手術前などで、たまたま感染症検査をしたことがきっかけで、感染が判明する場合もあります。

自覚症状はありませんが、体内ではリンパ球・CD4陽性細胞の破壊が日々行われています。
またこの時期も、他の人に感染させるリスクがあります。

エイズ発症

数年から約10年という長い無症候期のあと、CD4陽性細胞は急激に減少します。
それにともない、体の免疫力も低下。
食欲不振、下痢、体重減少などの症状が続きます。

そして、健康なら感染しないような弱いウイルスが引き起こす感染症(日和見感染症)や、悪性腫瘍を発症。
ニューモシスチス肺炎やカポジ肉腫など、23種類の指標疾患をもとにエイズの発症の診断となります。
エイズの発症時期には個人差があります。

いきなりエイズとは

HIV新規感染者の多くが、エイズ発症後に感染が判明しています。
すなわち、発症するまで感染したことに気づかなかったということです。
これを“いきなりエイズ”と呼ぶことがあります。

たしかに、無症候期間が長いため、感染に気づきにくい病気ではあります。
気になる行為や症状があったら受診することや、定期的に検診を受けることで、”いきなりエイズ”を発症する前に、早期発見することが可能です。

HIV(エイズ)の検査

HIV(エイズ)の検査

HIVは血液検査で調べることができます。
しかし、感染してすぐは、体内に抗体ができていない状態です。
そのため、たとえ感染していたとしても陽性反応が出ないので、検査ができません。

よって感染したかもしれない行為から、4週間ほど経過したあと検査をすることが重要です。
感染機会から2週間で検査が可能なNAT検査がありますが、検査のタイミングは医師とよく相談して実施するようにしましょう。

HIVの検査は、医療機関だけでなく保健所でも行われています。早期発見のためにも、お気軽にご相談ください。

HIV(エイズ)の治療

エイズは1981年に、アメリカで初めて発見された病気です。
当時は特効薬もなく、亡くなってしまう方も多い状況でした。

しかし現在では、早期発見・治療により、エイズの発症を防ぐことができれば、普段と変わらない生活を送ることができ、長く生きられることがわかっています。

HIVの標準的な治療方法は、抗HIV薬を3種類以上組み合わせて内服する、多剤併用療法です。
最近は合剤もたくさん発売されており、1日1回1錠で治療ができるようになりました。
さらには、1~2か月に1回注射するだけという治療薬も発売されております。
エイズ治療拠点病院での専門的な治療になります。

HIV(エイズ)の予防方法

HIV(エイズ)の予防方法

HIVの感染経路は限られています。
日本での新規感染者の主な感染経路は、性行為です。
よって性行為を避けるか、する場合は不特定多数との性的接触を避けることが望ましいです。

また、コンドームを正しく使用し、精液や膣分泌液が接触しないようにすることが大切です(コンドームは他の性感染症を防ぐ意味でも、必ず装着するようにしましょう)。

また現在では、気になる行為があった場合に予防薬を内服し、早期に対処することで感染を防ぐことも可能です。
次にエイズ予防薬について解説していきます。

HIV(エイズ)予防薬について

PEP療法

PEP療法とは、暴露後予防療法といいます。

  • HIVに感染している人、または可能性のある人との性行為をした
  • 医療従事者の針刺し事故があった

などのケースが対象で、抗HIV薬を内服することにより、感染のリスクを低下させる予防方法です。
飲み忘れがないなど、医師の指示通り正しく内服すれば、95〜99%の確率で感染を防ぐことが可能です。

PEP療法は、感染が疑われる行為から72時間以内に内服を開始。抗HIVウイルス薬を1ヶ月間内服します。

PrEP療法

事後に内服するPEP療法に対し、PrEP療法は性行為前に抗HIV薬を内服することで感染を予防する方法です。

  • パートナーがHIV感染者である
  • 不特定多数との性行為がある

などのケースが対象です。
PrEP療法は毎日内服する方法のほか、リスクのある性行為の前後のみ内服する“オンデマンドPrEP療法”があります。

正しく内服することで、PrEP療法は95%以上、オンデマンドPrEP療法は90%以上の確率で感染を防ぐことが可能です。

HIV予防薬を内服する場合の注意点

HIV予防薬を内服する場合の注意点として、下記の方は適応外となります。

  • すでにHIVに感染している
  • B型肝炎に感染している(肝炎が悪化することがあります)
  • 腎機能や肝機能が悪い(腎機能・肝機能が悪化し、重篤な副作用が起こる可能性があります)

HIV予防薬を内服する場合、HIVや肝炎に感染していないか、事前に確認するための血液検査を行います。
また、PEP療法、PrEP療法ともに保険診療適応外のため、費用は全額自己負担となります。
先発品のほかにもジェネリック薬を扱っている医療機関もあるため、費用を抑えたい場合は問い合わせてみましょう。

HIV・エイズの検査・治療の料金

【検査】

  • HIV-1.2抗原抗体検査  4,000円
  • HIV-1.2抗原抗体迅速検査  4,000円

【HIV予防投与】

【治療】

当院では治療をおこなっておりません。
エイズ治療拠点病院に紹介させていただきます。
HIV予防投与(PEP、PrEP、On Demand PrEP)は当院で対応できます。

HIVは予防が可能な性感染症

HIVについて、症状や原因、検査や治療方法などについて解説してきました。
HIVは感染後、数年から10年くらいかけて徐々に免疫力を低下させ、やがてエイズを発症させます。現在の医療では、根本的な治療は難しく、一度HIVに感染してしまうと、体内からウイルスがいなくなることはありません。

HIVの感染経路の大半が性行為です。コンドームの正しい使用や不特定多数との性行為を避け、感染を防ぐことが大切です。
万が一感染してしまっても、早期発見・早期治療をすることで、健康なときと変わらない生活を送ることができます。
感染者との性的な接触があったなど、少しでも不安がある場合は、医療機関を受診してみましょう。

記事の監修者

監修者

板東大晃 KANDA NISHIGUCHI CLINIC 院長

本抗加齢医学会認定 抗加齢医学専門医 / 日本医師会 認定産業医 / テストステロン治療認定医 / 高濃度ビタミンC点滴療法認定医 キレーション療法認定医 / 日本美容内科学会 / 日本美容皮膚科学会 / 日本酸化療法学会 / 厚生労働省指定オンライン診療研修修了 / 厚生労働省指定緊急避妊薬の処方にかかるオンライン診療研修修了 / 点滴療法研究会 / 再生医療抗加齢学会 / 日本エイズ学会 / 日本再生医療学会 / 日本オーソモレキュラー医学会 / 日本メンズヘルス医学会 / 日本性感染症学会 / 日本性機能学会
特許庁実用新案登録 第3243729号(令和5年9月6日)「オーダーメイドマッスルビルディング™」

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