風俗で性病になる確率は?予防法や注意点、感染が疑われる際の対策を医師が解説

「風俗嬢は性病の知識もあって対策に慣れているから素人とのセックスより安心」
その考えは間違っている可能性があります。
風俗勤務の方は一般の女性よりも性病知識がある方が多いですが、一方で性病知識が不十分なまま勤務している人も少なくありません。

お店によっては管理不十分で、性感染症を広める原因となっている場合もあります。
利用する際にはいつも以上に注意が必要です。
今回は風俗で性病になるリスクや予防法・注意点、感染した可能性がある際の対策などについて解説します。

目次

風俗店は性病感染のリスクが高い

風俗店は性病感染のリスクが高い

風俗店を利用する際には、性病感染のリスクがあることを常に意識することが重要です。
風俗店に勤務する女性は、1日に何人ものお客さんを相手にしています。
そのため性病に感染するリスクは、当然高いです。

特にフェラチオや本番行為も行うようなデリヘルやソープなどでは、性器や口の粘膜への接触があり、感染リスクがより高くなります。

店によっては定期的な性病検査を義務付けていたり、女性たち自身も自分の身を守るために性病への対策を熟知し心掛けていたりすることも多いですが、全く対策がされていない店や知識のない女性が相手となる可能性も十分にあります。

性病を予防し自分自身の体を守るためには、利用する側も性病に関する知識を身につけて、対策を講じることが大切です。

本番行為なしでも性病に感染する理由

性病は本番行為がなくても感染します。
本番行為以外で感染リスクが高い性行為の代表は、”オーラルセックス(口腔性交)”です。
オーラルセックスとは、口や舌を使って性器を愛撫するフェラチオ(フェラ)やクンニリングス(クンニ)のこと。

性病は性器だけでなく、オーラルセックスにより口の中やのどに感染します。
のどに感染した性病は、オーラルセックスを通して他の人の性器に感染する可能性があります。

国立感染症研究所は感染症情報センターHPで、風俗店勤務の方(commercial sex worker:CSW/性風俗産業従事者)ののど(咽頭)の性病保有率について下記のように記述しています。

CSWとCSWでない一般女性で、子宮頸管と咽頭におけるクラミジア感染状況について調査した結果を示した。子宮頸管にクラミジア感染が認められた女性は、CSWでは32%、CSWでない一般女性では11%であり、咽頭にクラミジア感染が認められた女性は、CSWでは18%、CSWでない一般女性では2.6%であった。子宮頸管にクラミジア感染が認められた例のうち、咽頭にもクラミジア感染が認められた例が、CSWでは56%、CSWでない一般女性では25%であった。

引用:https://idsc.niid.go.jp/iasr/25/294/dj2942.html

一言でまとめると「一般女性に比べ風俗勤務の女性は性器にものどにも性病保有率が高い」ということです。
もちろん対策をしっかりとっている風俗店と、対策が全くとられていない風俗店とでは差が出ますが、本番行為をしないからという理由で対策を怠るのは危険行為です。

性病はもともと症状が出にくく、無症状の患者さんが多い感染症です。
特にのどの性病は、性器に感染した性病よりも症状が出ないことが多いため無自覚のまま、無治療で勤務を続けてしまう風俗女性も多くいるでしょう。

ディープキスでも性病は感染する

風俗店は性病感染のリスクが高い

のどに性病が感染している相手と濃厚なディープキスをした場合も、ご自身の口の中やのどに性病が感染する可能性があります。
性器同士が直接接触するコンドームなしでのセックスに比べれば、感染する可能性は低めです。

しかしディープキスという比較的軽めな接触であっても、100%安心安全とは言えないことを知っておきましょう。

アナルセックスも危険度が高い

アナルセックス(肛門性交)は妊娠する可能性がないことや、アダルトビデオで取り扱われることから興味を惹かれやすい性行為の一つ。
しかしアナルセックスで使用する肛門・直腸は粘膜であることから刺激に弱く、出血しやすいために性病リスクが非常に高く危険です。

アナルセックスでは特に、血液を媒介にして起こるHIV/エイズの感染が懸念されます。

性病の感染確率

出典:厚生労働省

上記は、厚生労働省が公表している性病の報告数の年次推移をグラフ化したものです。
このグラフからは近年どの性病も大きく数を減らすことなく、感染者数は概ね横ばいであることがわかります。
性病は全ての種類が報告・観測されているわけではなく、感染者数を報告しているのも一部の医療機関です。

性病は無症状の感染者や受診を躊躇う人などもおり、感染した人全てが受診することはありません。
そのためこの感染報告数は全体の感染者のうちの一部にしか過ぎず、実際はこの報告数よりも感染者は多いとされています。

性病の感染確率は病原体の感染力強さや個人の免疫力の強さによって左右されるため一概には言えませんが、どの性病もたった1度の性行為で感染する場合があります。

中でも感染力の強いクラミジアや淋菌は、1回の性行為(コンドーム使用せずでの本番行為の場合)で感染する可能性は30%以上だとされています。

風俗店で性病に感染しないための予防法

風俗店を利用した・利用する際の性感染症予防法について、具体的に解説します。

コンドームの使用

風俗店で性病に感染しないための予防法

性病の予防には、コンドームの使用が有効です。
コンドームを使用することで、感染する可能性が高い粘膜同士の接触や体液への接触を減らし、性病感染率を大きく抑えられます。

のどから性器への性病感染が成立してしまうオーラルセックス(フェラチオ)でも、コンドームを装着して行うことで感染率を下げることが可能です。
本番行為だけでなく、フェラチオの際にも必ずコンドームを使用しましょう。

ただ、コンドームも100%感染が抑えられるという完璧な対策というものではありません。
コンドームを着用していても感染してしまう可能性が数%あるとされています。

利用前・利用後は性病検査を受ける

風俗利用が多い方や他のセックスパートナーがいる方には特に、風俗利用前後の性病検査がおすすめです。
風俗利用前後に性病検査を行っておくと、自分が性病にかかっているかどうか確認できるだけでなく、性病を媒介してしまうリスクを避けられます。
性病に感染しても、50%以上の男性は無症状です。

症状がなくても性病に感染している可能性はあるので、症状の有無にかかわらず検査を受けることが大切。
また、性病に感染していると他の性病にも感染しやすい状態になります。
例えば梅毒とHIVは特に重複感染を起こしやすい性病です。

クラミジアや淋菌に感染していると、HIV感染を起こしやすいとされています。
性病が重複感染してより重症な状態になる前に、検査治療を受けましょう。
性病感染リスクの高い風俗利用後は特に、性病検査をおすすめします。

ワクチンを接種する

性病の一つであるHPV(ヒトパピローマウイルス)にはワクチンが存在します。
HPVワクチンというと、子宮頸がん予防のために若い女性が受けるものというイメージがあるかもしれません。
しかしHPVは男性にとっても陰茎がんなどの原因になる怖い性病で、ワクチン接種によりHPVが原因のがんのリスクを下げることができるとされています。
また、尖圭コンジローマはHPVによる性病のため、これの感染も防げます。

風俗利用が多い方は、コンドーム使用や性病検査に加えてHPVワクチンの接種もしておくと安心です。

コンドームなしで行為をしてしまったら?

コンドームなしで行為をしてしまったら?

コンドームの必要性を理解していても、うっかり使用せずに性行為をしてしまったり、行為中にコンドームが破損・外れてしまうというトラブルが生じる可能性もあるでしょう。
コンドームなし性行為をしてしまった場合には、どういった対策が必要になるのか解説します。

性病検査を受ける

風俗店でコンドームなしで性行為を行った際には、必ず性病検査を受けましょう。
性病はたった1度の性行為でも感染する可能性があります。
特にコンドームなしでの性行為は特に感染確率が高いため、必ず医療機関を受診し性病検査を受けましょう。

性病検査には一つずつ性病を調べる単独検査もありますが、性病を一つ一つ調べるのには手間も時間もかかります。
症状が出ていて性病の種類がある程度症状によって絞れるのなら単独の検査でも良いかもしれませんが、特に症状がない場合にはあらゆる性病の検査を同時に行えるセット検査がおすすめです。

検査結果が出るまで性行為を控える

コンドームなしでの性行為は、性病感染リスクが高い傾向にあります。
性病に感染しても半数以上の男性が無症状であるため、症状がないからといって無闇に他の人と性行為するのは危険です。

感染拡大を防ぐために、検査結果が出るまでは他の人と性行為をするのは避けましょう。

抗HIV薬の使用

実はHIV感染症は、行為後でも抗HIV薬服用により感染リスクを下げることが可能です。
行為後にHIV感染予防のために抗HIV薬を使用することを、PEP(Post Exposure Prophylaxis/曝露後予防)と言います。
PEPは行為後72時間以内に始めなければなりません。
そのため、行為後は速やかに専門の医療機関を受診し医師の診察を受ける必要があります。

リスクと対処法を知って自分自身を守りましょう

今回は風俗で性病になるリスクや予防法・注意点、感染した可能性がある際の対策などについてご紹介しました。
風俗の利用にはどうしても性病感染のリスクが伴います。
安全に利用するためには、本番行為はもちろんオーラルセックスでもコンドームを着用することや、風俗利用前後に性病検査を受けることなどの対策が必要です。

性病は不快な症状が生じる可能性があるだけでなく、最悪命に関わるようなものもあります。
自分の身を守れるのは自分だけ。
風俗利用時は、できる限りの対策を行いましょう。

もし利用後に気になる症状があった際には早めの病院受診がおすすめです。
些細な違和感でも、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

板東大晃 医師・KANDA NISHIGUCHI CLINIC院長
日本抗加齢医学会 専門医、日本医師会 認定産業医、テストステロン治療認定医、高濃度ビタミンC点滴療法認定医、キレーション療法認定医、日本美容内科学会、日本美容皮膚科学会、日本酸化療法学会、再生医療抗加齢学会、日本エイズ学会、日本再生医療学会、日本オーソモレキュラー医学会、日本メンズヘルス医学会、日本性感染症学会、日本性機能学会所属。
特許庁実用新案登録「オーダーメイドマッスルビルディング™」(第3243729号)取得。
男性の健康寿命の延伸を目指し、安全で根拠のある治療の提供を心がけている。

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