男性のクラミジアとは?症状や感染経路から検査と治療法を医師が解説

日本では、感染者数が一番多い性感染病であるクラミジア(性器クラミジア感染症)。
しかし、男性についてはクラミジアに感染していたとしても半数以上は無症状なため、知らない間にセックスパートナーにうつしてしまう、という可能性もあります。

日本での現在の感染者数は100万人といわれているクラミジアとはどんな病気なのか、症状や感染経路、治療法を医師が解説します。

目次

クラミジアとは?

性病、すなわち性感染症(STI: Sexually Transmitted Infections)の中でも日本での感染者がトップであるクラミジア(性器クラミジア感染症)
クラミジアの病原体は3種類あります。

オウム病という病気の原因となるクラミジア・シッタシ(Chlamydia psittaci )。
クラミジア肺炎という病気の原因となるクラミジア・ニューモニア(Chlamydia pneumoniae)。
そして性感染症で問題となるクラミジア・トラコマティス(Chlamydia trachomatis)です。

クラミジア・トラコマティスの特徴は感染してから数週間の潜伏期間を経て症状が出るところにあります。
さらに、潜伏期間が過ぎても男性では半数以上、女性だと70〜80%以上が無症状のため気付かずに性行為を繰り返し、クラミジアを広めてしまっている可能性も。

特に気をつけたいのが女性が妊娠期に検査をして発覚し、新生児に産道を通して感染させてしまうケース。
未来の子供に感染させないためにも、クラミジアの特徴や症状を知り感染を広めないための対策が必要です。

日本の感染状況

国立感染症研究所によるとクラミジアの感染者は若年層に多いことが判明しています。

若年層の女性に多い。成人では性行為により感染するが、新生児は母親からの産道感染である。クラミジア感染は男女とも性的活動の活発な若年層に多いが、特に女性でその傾向が 目立っており、29歳以下では男性患者数を上回っている

引用:NIID国立感染症研究所

女性については無症状のケースが多いため、女性から男性に感染するケースも多くなっています。
クラミジアの感染経路としては、尿道だけではなく喉から感染するパターンも多いのが特徴です。

日本人はオーラルセックスを行う確率が他国よりも高いため、オーラルセックスを通して口から尿道、また尿道から口へと感染するケースも多くなっています。

クラミジアの感染経路

クラミジアの感染経路

クラミジアの感染経路はセックスやオーラルセックスがほとんどです。
女性の性器・咽頭から男性の尿道に感染するケース、またその逆のパターンが多くなっています。

共有のトイレや風呂などでの間接的な接触が感染経路となることは、ありません。
また先ほども記述しましたが、オーラルセックスが海外よりも盛んな日本はオーラルセックスでの感染も多くなっています。

理由は、セックスの際にはコンドームを使用するという方でも、オーラルセックスではコンドームを利用しない、というケースが多いからです。
またアナルセックスが原因で肛門や直腸に感染するケースや、分泌液のついた手で目を触り結膜(目)に感染してしまうケースも。

クラミジアに感染している場合、1回のセックス、またはオーラルセックスで相手に感染させる可能性は約30%です。
不特定多数との性行為がある場合や、風俗店の利用が多い場合は、定期的に検査を受けることがおすすめです。

他の性病とは異なり、忘れた頃にやってくるのがクラミジアです。
約4週間の潜伏期間を経て症状があらわれるケースも。
1ヶ月〜1ヶ月半前のセックスやオーラルセックスが原因だという事例もあります。

日本国内に感染者が多いため、症状や特徴を知り、不測の事態に備えましょう。

クラミジアの感染経路の例

  • セックス中はコンドームを使用していたが、オーラルセックスはコンドームを使用せずに行った(口→性器、性器→口)
  • 1~2ヶ月前にコンドームを使用せずに性行為を行った。
    それ以来性行為はしていないが2〜3日前から排尿時に違和感がある。
  • 性行為中はつねにコンドームを着用していたが、花粉症のため性行為後に目を擦った。それ以来、目に違和感がある。

クラミジアの症状

クラミジアの症状

男性だと、半数以上、女性だと70〜80%以上が無症状のケースが多いクラミジア。
しかし、わかりやすい症状が現れるケースもあります。

クラミジアは尿道だけではなく咽頭、睾丸にも症状が出ることもあるため、それぞれチェックしていきましょう。

尿道の症状

  • 排尿時違和感
  • 排尿時痛
  • 透明な膿や白い膿

尿道の症状として多いのが上記の3つです。
排尿時にムズムズしたり不快感がある際には尿道炎の疑いがあり、クラミジアをはじめとした、何らかの性感染症の可能性があります。
また透明〜白色の膿が出る場合はクラミジアの可能性があります。

サラサラとした分泌物も特徴的です。
一方、膿の色が黄色っぽい場合や緑の場合は淋病が疑われます。

淋病についてはこちら

咽頭の症状

  • 咽頭違和感
  • 咽頭痛

咽頭の症状としては上記2つが挙げられます。
咽頭痛があったり、食事のときに咽頭に違和感がある場合はクラミジアに感染している可能性があります。

しかし、1番多いパターンは「無症状」です。
また、稀に首のリンパ節が大きくなるケースもあります。

精巣の症状

  • 睾丸の腫れ
  • 睾丸の痛み
  • 微熱

精巣の症状としては、上記3つが挙げられます。
精巣の症状に関してはクラミジアを放置しておくと起こりえる症状が多いのが特徴です。

とくに睾丸の腫れや痛みの症状があるときは精巣炎や精巣上体炎の可能性があります。
精巣の炎症は、男性不妊につながるため、尿道の違和感を感じた際にはなるべく早い検査と治療をおすすめします。

結膜の症状

  • 充血
  • 目やに
  • 眼内違和感

結膜から感染する可能性もあるクラミジア。
目の充血が続く、普段よりも目やにが多い、眼内に違和感がある場合、クラミジアに感染している可能性があります。

まぶたが腫れたりと、結膜炎につながる可能性があるため、クラミジアに感染していると疑われる際には、性器を触ったあとに目を擦る等の行為は避け、セックスパートナーの分泌液が手についた後は手洗いを心がけるようにしましょう。

女性の症状

  • 膣の違和感
  • おりものの増加
  • 不正出血
  • 下腹部痛

症状がなくてもパートナーである女性に症状がある場合、自身も感染している可能性があります。
女性の症状を知っておくことで、早めに検査を受けられることもあるため知識として知っておきましょう。

女性もクラミジアを放置してしまうと不妊につながることもあります。
また、クラミジアに感染している間に妊娠すると、出産時に赤ちゃんに感染する可能性も。
男性よりも女性は無症状のケースが多いため、未来のためにも定期的な検診がおすすめです。

クラミジアの潜伏期間

クラミジアの潜伏期間

クラミジアで気をつけたいのが潜伏期間の長さです。
クラミジアの潜伏期間は約1週間〜4週間。

その間は、症状が出ませんが感染はしている状態です。
症状がなくても身体の中で炎症が広まっているため、

潜伏期間でも、セックスやオーラルセックスを行えば相手に感染させる可能性もあります。
症状がなく、日常生活にも特に影響が出ていない場合は病院に行くことは少ないかもしれません。
しかし、その間もクラミジアの病原体が身体を蝕んでいます。

治療法がある病気ですが、放っておくと自分だけではなくパートナーの不妊や病気の原因にもなりえます。
だからこそ、感染する可能性がある行為があった際には早めに受診しましょう。

クラミジアの検査

クラミジアの検査はおもに2通りの検査方法で行います。
症状がある際はもちろんですが、潜伏期間でも検査は可能です。

感染機会のあった翌日から検査が受けられます。
クラミジアの検査はおもに2通りの検査方法で行います。

尿検査

尿検査は迅速検査と精密検査の2通りの方法から選択可能です。
健康診断の際、尿検査は中間尿といい一度排出したあとの尿を取ることを指示されると思いますが、性病の検査では初尿を提出することが一般的です。

理由は病原体の多くは初尿に含まれていることが多いからです。
健康診断では、ウイルスや病原体以外をチェックしたいため中間尿を指定されることが多いです。

※尿検査希望の方は、2時間排尿しない状態で来院して頂くと検査精度が上がります。

うがい検査

うがい検査とは咽頭のクラミジアの可能性がある際に行う検査方法です。
生理食塩水でうがいをして、そのうがい液で検査を行います。

こちらも感染機会のあった翌日から検査可能です。

クラミジアの治療法

クラミジアの治療法

治療法は尿道のクラミジア、咽頭のクラミジアともに内服薬が一般的です。
抗生物質を内服します。
クラミジアの薬は市販されていないため、インターネット上で独断にて薬を買う、薬局で購入した薬を内服することは避けてください。

また、治療後に完治しているかどうかの検査を行うことが重要です。
完治していないうちに性行為を重ねることで、相手に感染させてしまう可能性もあるため、治療後も検査を受けるようにしましょう。

クラミジアの予防方法

クラミジアの予防方法としては下記4つがあげられます。

  • セックス、オーラルセックスの際にはコンドームを使用する
  • クラミジア感染の疑いがある人との性行為を避ける
  • パートナーが変わった際には検査を行う
  • 定期的に検査を行う

コンドームはクラミジアを含む性感染症において非常に効果のある予防方法です。
オーラルセックスの際にもコンドームの使用を心がけるようにしましょう。

また不特定多数との性行為があった場合やセックスパートナーが変わった場合は定期的な検査をおすすめします。

クラミジアの検査・治療の料金

【検査】
  保険診療 約2,000円
  自費診療 
   クラミジア(尿)4,000円
   クラミジア(咽頭)4,000円
   クラミジア(尿迅速)5,500円
   クラミジア(咽頭迅速)5,500円

【治療】
  保険診療 約2,000円
  自費診療 9,000円

クラミジアについてのよくある質問

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クラミジアかも?と思ったら早めに病院受診を!

クラミジア(性器クラミジア感染症)について、特徴や感染経路、症状についてご紹介しました。

クラミジアの感染が疑われる行為がある際には早めの検査、治療を行いましょう。
そして、感染が判明したらパートナーにも伝え、検査し、感染が確認されたら一緒に治療を行うことが重要です。

自分自身が完治したとしても、パートナーが感染していて治療を行わないと、またクラミジアに感染してしまう可能性があります。

クラミジアを広めないためにも感染しないこと、また感染させないことが重要です。
身体のために、迅速な検査と治療をパートナーとともに行っていきましょう。

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この記事を書いた人

板東大晃 医師・KANDA NISHIGUCHI CLINIC院長
日本抗加齢医学会 専門医、日本医師会 認定産業医、テストステロン治療認定医、高濃度ビタミンC点滴療法認定医、キレーション療法認定医、日本美容内科学会、日本美容皮膚科学会、日本酸化療法学会、再生医療抗加齢学会、日本エイズ学会、日本再生医療学会、日本オーソモレキュラー医学会、日本メンズヘルス医学会、日本性感染症学会、日本性機能学会所属。
特許庁実用新案登録「オーダーメイドマッスルビルディング™」(第3243729号)取得。
男性の健康寿命の延伸を目指し、安全で根拠のある治療の提供を心がけている。

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